みなさん、こんにちは! 車屋さん歴15年のさぷりめがねです。
査定をお願いしたいけど、車の傷や凹みは修理してから売った方がいいの?
いいえ!修理せずにそのままで大丈夫ですよ!
車の査定を依頼するときに、こんな会話のやり取りが意外と多いです。
お客様がこのような質問をすると、車屋さんからの返事は、「修理しなくて大丈夫ですよ!」と、ほぼ100%言われます。
でもそれって、車屋さんにとって都合が良いだけで、本当は修理してから売った方が良いのでは??
と、疑問を抱く方もいるかもしれません。
結論。そのまま修理しないで売った方が良いです!
なぜ、修理せずにそのまま売った方が良いのか・・・その理由を詳しく解説します。
傷や凹みは修理せずにそのまま売った方が良い理由
答えはシンプルに、「修理代以上に買取額が上がることは無いから」です。
つまり、傷や凹みを10万円掛けて修理したとしても、買取額が10万円上がるわけではいのです。
以前、こちらの記事で紹介したこともありますが、
⇨【疑問を解決】中古車の買取査定前に洗車や掃除はした方がよいの?車屋さんの本音
商品価値の低い車や、海外への輸出相場で成り立っている車種の場合は、状態の良し悪しに関わらず買取額が変わらない傾向にありますので、下手をすれば、せっかく修理したのに買取額が一切変わらない場合もあります。
確かに傷や凹みがある状態よりも、綺麗な状態の方が高く売れることは事実です。
とくに国内で需要がある商品価値の高い車は、車の評価点によって買取額が大きく変わる可能性が高いです。
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しかし、「鈑金修理」をする作業も一つの商売として成り立っていますので、車屋さんで実際にかかる原価と、お客様に案内する請求額は違います。
当然ですが、そこには「原価+利益」が含まれた請求額となりますので、単純に鈑金修理費用に含まれる利益分が、損する金額になってしまうのです。
しかも、もし仮に鈑金修理してから車を売ろうとした場合、修理の予約をしてから車を預けて、修理が完了するまでに1週間〜2週間は掛かります。修理工場の状況によっては1ヶ月以上掛かってしまうこともあるでしょう。
少しでも高く売りたいと考えている人にとって、この修理にかかる期間が厄介です。
車の査定を依頼したことがある人は経験済みかもしれませんが、買取査定の商談時に「車を手放す時期が早い方が高く買い取れます!」みたいなことを言われたことがあると思います。
買取をする車屋さんの営業マンにとって、「手放し時期」というのは、早ければ早いほど好条件の交渉材料になります。
それなのにわざわざ時間とお金を掛けて修理するという選択は、車屋さんからすれば非常に勿体無い話だな・・・と思ってしまいます。
ですから、車屋さんは自分たちの都合だけではなく、お互いの利益のために口を揃えて「修理せずに売った方が良い」と言うのです。
車両保険を使って直すこともオススメしません
じゃあ車両保険を使えば、お金を掛けずに修理ができて買取額が上がるのでは?
いいえ!保険を使うのもやめておいた方がいいです!
もし、もらい事故などに遭ってしまい相手の保険を使って修理する場合は、遠慮なくしっかりと直してもらいましょう!
しかし、大きな事故により修理しても乗り続けずに代替を考えているのであれば、修理せずに保険代で新しく代替した方が得策です!
ましてや、自分で加入している任意保険を使って修理するのはやめておいた方が良いです。
「車両保険」を使うと、基本的には保険の等級が3等級ダウンします。そしてさらに「事故有係数」という割増引率が適用される期間が3年間続きます。
簡単に言うと、車両保険を使った後の満期を迎えたタイミングから3年間、保険料が高くなってしまうということです。
そして、一般的にはその3年間で、15万円前後も保険料が高くなると言われています。
ですので、仮に車を売る予定が無かったとしても、鈑金修理代が15万円以下であれば、保険を使わずに実費で支払いをした方が良いとも言えます。
しかし、国内で需要がある商品価値の高い車の場合はケースバイケースです。
大きな損傷ができてしまった場合、そのままの状態で売却するよりも、保険を使って修理することによって数十万円以上も買取額が上がることもあります。
損傷箇所や程度によって、修理する前や修理した後の評価点次第ではありますが、そのような場合は、車両保険を使うことによって保険料が上がってしまったとしても、修理してから売った方が得をする可能性も考えられます。
焦って何も考えず売却の話を進めてしまう前に、まずは一度冷静になってから、保険屋さんと車屋さんの両方によく相談をしてから決断するようにしましょう。
タッチペンなどを使って自分で直すのはアリ??
それならば、タッチペンを駆使して傷をごまかせば買取額も上がるのでは?
いいえ!上がりません!むしろ下がる可能性が上がります!笑
ということで、ナシです!笑
こちらの記事でも紹介していますが、
⇨【疑問を解決】中古車の買取査定前に洗車や掃除はした方がよいの?車屋さんの本音
タッチペンで傷を隠そうとしても、遠目から見て目立たなくなる効果はありますが、近づいて見ればすぐに分かります。
目立つ傷であれば、タッチペンをしてもしなくても「傷」としか認識されませんので、査定額への影響は全くと言っていいほどありません。
むしろ心配なのは、爪が引っかからない程度の傷まで余計にタッチペンをしてしまい、タッチペンをしたことによってマイナス評価されてしまう傷が増えてしまうことです。
そんなことわざわざしないよ・・・と思われるかもしれませんが、あまり車に詳しくない若年層や、高齢層のお客様に意外と多いんです。
車を査定する際に、ぱっと見は傷っぽく見えたとしても、触ってみたら汚れだったり、爪が引っかからないような浅い傷は、コンパウンドなどで磨けば目立たなくなることも多いので、傷としては評価せず、マイナス対象として判断しません。
それを傷だと勘違いして、わざわざタッチペンを購入し、頑張って一生懸命ごまかそうとしても買取額が上がることはなく、余計な傷と認識されてしまう箇所を増やしてしまい、買取額が下がる可能性がありますので、何もせずにありのままで査定してもらった方が良いでしょう。
事故現状車の場合はどうすれば…?
事故現状車とは、一般的に「事故を起こしたままの状態の車」を指します。
事故により破損している箇所や程度は関係なく、自走できる状態であっても未修復であれば事故現状車として扱われますが、車の査定という観点では、オートオークションでの評価点が現状車扱いされるかどうか、という判断基準になりますので、その基準を超えない限り現状車扱いされません。
例えば、上記↑の写真のような状態であれば、確実に現状車扱いになります。
車が大破して、原型を留めておらず、自走できない状態です。
車種や年式にもよりますが、このような状態になってしまうと陸送するのも困難になり、取り扱いにも手間と労力がかかるので、廃車基準の買取となってしまうことが多いです。
しかし、車種や年式によっては海外輸出相場の影響で思いのほか買取額が高い場合もありますので、何も考えず廃車にしてしまう前に、一括査定を利用して買取額を確認してから決断しましょう。
オススメの一括査定サイトは、こちらの記事で紹介しています。
⇨【!間違いない!】車屋さんがオススメする一括査定サイト!2選!
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次に、上記↑の写真のような状態では、大きく凹んで損傷してますが原型を留めており、自走も問題無いので、現状車扱いにはなりません。
このように大きな損傷はあるものの、原型を留めており自走可能な状態であれば、そのままの状態で通常通り一括査定を依頼して、一番高い会社で売却しましょう。
まとめ
1、車を売る前に傷や凹みの修理は不要!
修理代の方が高く掛かってしまい、損をする可能性が高いです。
2、車両保険を使って修理するのもやめておく
保険料が上がってしまい、結局損をする可能性が高いです。
※あくまでも、軽度の損傷による修理のお話です。
3、タッチペンなどを使って自分で直そうとしない
買取額が上がることはなく、逆にマイナスになる可能性があります。