みなさん、こんにちは! 車屋さん暦15年のさぷりめがねです。
車の売却を検討するときに、こんな疑問を抱いたことはないでしょうか?
・査定する前に洗車した方が良いのかな?
・内装も掃除しといた方が良いのかな?
・小傷は目立たないようにした方が良いのかな?
以前、こちらの記事で査定を依頼する前に準備しておいた方が良い内容や、
⇨【車屋さん推奨】中古車買取の一括査定に登録する前に絶対にやっておくべきこと!7選!
査定当日の対応方法などについて説明したことがありますが、
⇨【車屋さんが解説】中古車を一括査定で最も高く買取してもらう為の査定当日の対応方法3選
洗車や掃除などについては触れてないんですよね…
というのも正直、そこまで重要じゃないです。
しかし、意味が無いかと聞かれるとハッキリそうだとも言い切れない…
強いて言えば、車種や車の状態による。というのが本音です。
結論は、最後の「まとめ」に書いてありますので、是非最後まで読んでいただき、今後の参考にしてください。
目次
洗車や掃除は、車種や車の状態によっては意味がない
車が買取された後の行き先は、主に次のどちらかです。
・自社の展示場で展示販売する
・オートオークションに出品して売却する
買取査定の際には、自社の展示場で販売できる条件の車だったとしても、仕入れた後に洗車業者に依頼をして内外装を綺麗にクリーニング仕上げしてもらうので、査定するときに洗車や掃除をして落とせる汚れはほとんど気にしません。
そして、新車ディーラーの下取でも、中古車販売店の下取でも、買取専門店でも、買取されたほとんどの車はオートオークションに出品して売却されます。
オートオークションに出品される車でも同様に、査定するときに洗車や掃除をすれば綺麗になる汚れは評価点に影響しないので気にしません。
いずれにしても、専門的な手法や技術を使わずに、ごく普通に洗車や掃除で落とせる汚れは評価に影響しないということですね。
とくに、海外へ輸出される車種の場合、古い車ほど走行距離や評価点に関係なく相場が変わらない車種も多いので、該当する車種の場合は、どんなに綺麗な状態でも、すごく低走行でも、10万キロ以上走った車でも、ボコボコの事故車だったとしても、めちゃくちゃ汚かったとしても、買取価格は変わりません。(売る側としてはラッキーですけどね!)
ですので、海外輸出によって相場が成り立っている車種の場合には、洗車などをしても全くの無意味なのです。
しかし、国内で需要がある車は、査定の評価点によって買取価格が大きく変わります。
そしてこの評価点が、洗車や掃除などによって上がるとしたら、やる意味はあると言えます。
車を査定するときの評価点のポイント
少し寄り道して、査定の評価点のお話になります。
査定時の車の評価点は、5点満点評価になっており、内装はABC評価になっていることが一般的です。
オークション会場や協会によって基準は微妙に異なりますが、おおよそ次のように決まっています。
外装の評価点
5点⇨ほぼ無傷な状態。
4.5点⇨多少の小傷や、軽度の補修跡がある状態。
4点⇨多少の目立つ傷や、軽度の補修跡がある状態。
3.5点⇨目立つ傷や劣化が多く、補修跡も目立つ状態。
3点⇨目立つ傷や劣化が大きく、ボコボコの状態。
2点⇨サビが酷く商品価値の低い状態。
1点⇨冠水車。水没歴のある状態。
R点⇨骨格に修復暦、損傷がある状態。(外装の見た目は関係ありません)
内装の評価点
A⇨軽くクリーニングすれば使用感がほとんど無い綺麗な状態。
B⇨クリーニングしても使用感が残る状態。
C⇨軽度の加修が必要な状態。
・タバコの匂い、ヤニ、焦げ跡
・ペットの匂い、毛、汚れ
・シミ汚れ、擦れ、破れ、ビス穴、加工、劣化など
D以下⇨Cよりもさらに大きな加修が必要な状態。
内装に関しては、B以上の評価であれば査定額には影響しませんが、C以下になってしまうと査定額は下がります。
しかし、C以下の状態を自分で頑張って掃除をしても、B以上の状態に持っていくのは非常に困難です。潔く諦めた方が良いかもしれません。。
今回のポイントは、
「査定前に洗車や掃除をした方がよいのか?」という観点ですので、見た目の違いで金額に差が出るとすれば、外装4点⇨4.5点、3.5点⇨4点の評価点の違いについてです。
この評価点の境界線で、査定額が大きく変わることもあり、査定する際にどちらの評価点をつけようか…とても悩ましい場合があります。
この悩ましい状況で、車の傷や補修跡以外で決め手になることがあるとすれば、全体的な車の雰囲気です。言い換えれば、印象が良いか悪いかです。
雰囲気が良ければ、外装の評価点を4点にしようか4.5点にしようか悩んだ場合に、4.5点にする。
逆に雰囲気が悪ければ、4点のままにすることもありますし、3.5点か4点か悩んだ場合でも同様に判断します。
この雰囲気は、日頃から内外装を綺麗にお手入れしてあるかどうか、塗装やヘッドライトの状態が綺麗かどうか、などを車屋さん目線で見ますので、洗車や掃除をすることによって評価点が変わることもあるかもしれません。
また、外装がある程度綺麗だったとしても、内装が汚すぎる場合には、総じて外装の評価点を下げて評価する場合もあります。
商品価値の高い車は、是非洗車しましょう!
ちょっと次の写真をご覧ください。
実際に一括査定の入札によって各社が一斉に提示した金額の写真ですが、会社によって数十万円以上の差がありますよね?
実はこれが、査定時の評価点の違いによって、大きく差が開いている場合があるんです。
オークション相場だけでも評価点の違いで金額に大きな差が出る場合もありますが、とくに展示販売できる車の場合は、評価点が高いと金額も上がりやすいです。
ちなみに、一括査定を利用するならカーセンサーがオススメです。
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国内で需要がある車の場合、大手は自社の展示場で展示販売します。
そして、車種によってはオークション相場ではなく、売値の相場から逆算して金額を提示することもあります。
査定の評価点が高ければ、展示販売できる条件に当てはまる可能性が高くなり、結果として買取金額が高くなることに繋がります。
ちなみに、査定をしてくれる営業マンは全員が査定のプロとは限りません。
当たり前のように入社1年目の新人や、いつまでも査定力が乏しい営業マンが来ることも珍しくありません。
また、例え査定のプロだとしても、あまりにも車が汚れている場合は、こびりついた汚れを傷と勘違いしてしまうこともありますし、汚れによって細かな判別が厳しい場合には、敢えて評価点を低めに評価することもあります。
本当はちゃんと洗車すれば綺麗な状態だったとしても、激しく汚れているだけでそんな風に評価されてしまっては勿体無いですよね?
このように、商品価値が高い車は、洗車や掃除をしておくことによって印象も良くなり、高評価に繋がる可能性が高くなりますので、綺麗に洗車しておいた方が良いでしょう。
商品価値が低い車は潔く何もしなくてOK!
って言われても、自分の車の商品価値が高いか低いかなんて、素人目線ではよく分かりませんよね・・・
簡単な目安としては、自分の車が洗車や掃除をしただけで、そのまま車屋さんの展示場に並んで販売できそうな条件かどうか。
客観的に考えて、自分だったらその条件でその車を買おう!って思えるかどうか。
そんな感じでイメージしてみてください。
そして、自分の車と同じ条件の物が、大手中古車販売店でいくらぐらいで販売されているのか、カーセンサーなどで調べてみてください。
おおよその目安ですが、売値が新車価格の3分の1以下であれば、ある程度は潔く諦めても良いと思います。
また、年式が古く、売値が30万以下の車や、走行距離が10万キロ以上の車なども、再販される可能性はほとんど無いので期待できません。
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話は少し変わりますが、たいした傷でもないのにタッチペンなどを塗ることもオススメしません。
塗装がえぐれて剥がれてしまうような深い傷であれば、ボディのサビを防ぐ為にタッチペンを塗るのはOKです。放っておいたらサビが広がってしまいますからね。
しかし、塗装が剥がれているわけでもないのにタッチペンを塗ってしまうと、査定の評価はマイナスになってしまうことが多いんです。
タッチペンはほどほどに、コンパウンドを活用しましょう!
実際にこんなことがありました。
ある軽自動車を査定をしたときの話で、高年式・低走行の車だったのですが、複数のドアに約30センチくらいタッチペンを塗った箇所がありました。
お客様に話を聞いてみると、「木の枝に引っかかって傷が付いたのでタッチペンで塗りました」とのこと。
タッチペンが塗られている箇所は全て傷と判断しますので、傷が無ければ4.5点評価でしたが、結局4点評価での査定結果になり、お客様の希望額は100万円でしたが、希望額には届かない85万円での買取となってしまいました。
しかし、後日車が入庫されて、タッチペンされている箇所を除光液で落としてみると、ぜんぜん大した傷ではなく、コンパウンドで磨いたらほとんど目立たなくなり、結果として4.5点評価の状態に復活したのです!
もちろん、買取入庫した後の話ですから買取額が上がることはありませんし、タッチペンをしていなければ最初からお客様の希望額で買取することもできました。
結果としてこのお客様は、わざわざタッチペンを購入して一生懸命傷を隠そうとしたことによって、15万も損してしまったのです。。
コンパウンドとは?
一言で表すと、「研磨剤」です。
カー用品店などで売っており、様々な種類が販売されていますが、基本的にはボディコーティングの下地作りなどに使用されることが多く、ボディを磨いて表面を整えたり、艶を出す為に使用されます。
コンパウンドは紙やすりのように目の粗さに種類があり、
【中目>細目>極細目・超微粒子>艶出し】
と、表記されている物も多いです。数字が大きくなるほど粒子が細かくなります。
しかし、使い方を間違えると逆にボディ表面を傷つけてしまうことになりますので、注意が必要です。
使用するなら【極細め・超微粒子】または【艶出し】が良いでしょう。
コンパウンドで傷を目立たなくしたい場合、どんな傷なら目立たなくできるのか…
目安としては、ボディに付いている線傷に爪が引っかかるかどうかです。
爪が引っかからない傷であればコンパウンドで磨けば目立たなくなりますが、もし爪が引っかかってしまうような深い傷の場合はコンパウンドで磨いても消えません。
また、傷のように見えて実はボディ表面にこびりついただけの汚れだった場合にも有効です。
ですが、あまりにも小傷が多い場合は素人が頑張っても果てしない時間と労力がかかり、頑張ったとしても査定の評価に変わりがなく、失敗して逆効果になることもありますので、くれぐれもほどほどに。無理はせずに潔く諦めることも大切です。
まとめ
【査定前に洗車しておいた方が良い場合】
1、商品価値の高い車
綺麗な車に限りますが、印象が良ければ高評価に繋がる可能性が上がります!
2、国内で需要の高い車
綺麗にしておけばマイナス評価によって査定額が下がることを防げます!
【洗車をしても意味が無い場合】
1、商品価値の低い車
洗車や掃除をしただけで査定額が変わることは期待できません。
2、海外へ輸出される車
輸出相場で成り立ってる車種の場合、綺麗でも汚くても買取額は変わりません。
自分の車がどれに当てはまるのか、商品価値が高いのか低いのかを確認したい場合は、【MOTA(モータ)】を利用して概算を確認してみるのがオススメです!
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